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特 : Masahisa Fukase Study Archive

深瀬昌久研究資料・個人コレクション一覧

僕が愛してやまない孤高の写真家・深瀬昌久氏の研究資料一覧です。なのでこの投稿はどちらかというと、個人的なアーカイブですね。。。興味がおありの方は、以下のリンクよりお進み下さい。

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深瀬昌久的写真選評

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ようやく「深瀬氏によるカメラ毎日コンテスト・モノクローム部門選評(84' 1〜85' 3)コレクション」がまとまりました。ページ数、なんと164ページ。コピーで三時間。ページのレイアウト調整・整理整頓で3日。この暑さの中、気が狂いそうになりながらも完成です。語ることの少なかったと言われる寡黙な写真家・深瀬氏が、これだけ写真についてまとまった形で語っているものは大凡他に存在しないと言えるでしょう。


奇しくも、カメラ毎日が廃刊する85年三月までのモノクローム部門を氏が担当していたことが偶然には思えない節があり、なんだか宝物を手に入れたようでホクホク顔のtomokaflexです。と言うのも、深瀬氏は「破壊の男」ですから、写真とともにすべてを崩壊させる力を持っているだけに、氏の、何者も恐れない破天荒さが、ついにはカメラ毎日までも崩壊させてしまったのではないかと勘ぐっている次第なわけです。

実際のところ、表面的にはふざけてコメントしている様にも思える氏の選評ですが、紙背に眼光を徹してみれば一目瞭然。氏ほど写真を妻のように優しく扱い、しかし時に獣のように荒く扱う人もいないというわけで、僕はこの選評のページに価値を見いだしております。ここ数日毎晩、数ページをめくってはニヤニヤし、深瀬氏の貴重な写真論を師に勉強しております。


というわけで、今日から少しずつその選評をここで紹介できればと思います。どうせこういった文献がまとまった形で世に出ることはもうないでしょうから、氏を尊ぶ気持ちと少しでも深瀬氏の人柄が伝わることを祈りながら紹介させていただきます。


・俺とまり

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深瀬氏のコメント

「この野郎!調子にのりやがって!茅野君とモデル嬢とはお熱い仲であるかどうかは知らんが、なにか白昼堂々と他人の情事を見学するといったおもむきの爽やかさは感じる。が、このテードの写真ではまだまだ露出度がたりない。ぼくならタテ位置で、二人ともオールヌードで、一物も堂々とい屹立(そばだ)てさせたりして、恥を天下に公表するだろう。まだ考え方が甘い。しかし、いいオッパイだ。ぼくもとりたい。」


*


とにかく、「この野郎!」から始まる選評コメントを、僕はいまだかつて見たことがない。その後の内容もまた過激である。今、この調子で語るのはアラーキーぐらいであるが、アラーキーですら、元々は深瀬氏から多大な影響を受けているのではないかと勘ぐってしまうくらいである。なんたってアラーキーの先輩格でもあり、ふたりでよく写真を撮りに行くほどの仲(荒木経惟著「写真への旅」P.47-57参照のこと)であったくらいであるから、マア間違いない事実だろう。


脱線するが、氏とアラーキーを結びつける僕の実体験として、こんなことがあった。以前アラーキーのサイン会があり、行ったことがある。このとき、僕はハーフサイズカメラのPEN Fを持っていた。そしたら偶然、前に並んでいた女の子もPEN Fを持っていた。そこを見逃さなかったアラーキーが、「前の女の子もPEN F持ってたけど、なんでPEN F使ってるの?さいきん流行ってるの?」と聞いてくる。すかさず僕は、「だってカメラが小さければ、被写体も緊張しないで撮れるじゃんすか」と言った。ら、「それはオマエ、逃げてんだよ〜〜だめだよそれじゃあ〜〜PENTAX 67とかで堂々と目の前から撮らなきゃ!アハハハ」と言われたのだ!

そのとき僕は、「自分だって若い頃、望遠レンズ使って遠くから人の顔写してたくせにヨー」と悔しがった。PENTAX 67だって、僕も持ってるもん。ぐうぜんこの日持っていただけで…。でもアラーキーに言われたことは案外見当外れでもなく、そのときはとても勉強になりました。


深瀬氏もアラーキーも一緒で、少々子供じみているところがあり、「俺ならこうする」「まだまだだな」などいう言葉を平気で素人に言ってくる。しかし、それを逆にとらえれば、自分のレベルで叱って諭してくれるということになる。それはなかなか貴重なことだと、僕は思うのである。今の写真雑誌のコメントなんざ、優しすぎて勉強にならないわけで。今の時代、こういう人は減ったものダナァとしみじみ。


とマァ、アラーキーに負けないほど破天荒な深瀬氏らしさがこれで伝わっただろうか。とにかくこの調子で一年三ヶ月も選評が進んでいくのだから、おのずと掲載されていく作品も氏好みというか、僕個人的な意見から言わせていただくと「もっとも写真らしい写真」が集まってゆく。これだけユニークな選評もなかなかにしてないだろう。僕もこの時代にうまれ、氏に辛口コメントしていただきたかったものだ。やはり深瀬昌久を知ることから本格的に始まったと言っても過言ではない僕の写真人生、写真の好みもまた、似ているらしいとわかり、そこでまたニヤニヤ。


ではまた紹介したいと思います。

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